Playing Flute With Mami

主にフルートに関することを書いていこうと思います。

自己満足でいい

大好きな曲がたくさんある中で、定期的に吹きたくなるライネッケの協奏曲。私の中の魂みたいなものが、体の中から喉を通って、フルートの歌口を通過してぱあああんって外へ飛び出るような感じがするのです。どこを取ってもそういう感じ。きっとだから定期的に吹きたくなるのだと思います、吹いててとっても気持ちがいい。体の芯に空気が通る感じ。気管が開いて息がしやすくなるような感じ。吹いていながらずっと深呼吸をしているような感じ。

 

私はこの曲を、舞台で吹いたことがありません。オーケストラをバックに吹くような機会はありませんでした。そもそも、ライネッケのフルート協奏曲ってやっぱりマイナーだし。あんなに美しいのにね。それに、実際にオーケストラをバックにして全曲を通して吹くには、相当な体力が必要だろうと思う。

 

これからも舞台で吹くことはないと思います。ではなぜ、こうして楽譜を取り出しては、吹くのだろうか。私、なんのために吹いてるんだろう。指が回りにくいところは練習したり、ダイナミクスの加減だの、音色だの、いろいろいろいろ考えながら吹き進んでいく。

なんのために。

 

私はね、これは、自己満足だと思います。吹けば自分が気持ちいい。

 

(だから、フルートを吹くのってヨガをするのに似ていると思います)

 

吹いている時の高揚感。オーケストラの動きを想像しながらタイミングが来たら吹き始める時の、どこから息を吸い始めるかとか、体の起こし具合はどうかとか、どこへ向かって吹いているのか、とか。

 

想像の世界も加わってくるのですが、それがとっても気持ちがいいのです。

 

だから、フルートを吹いていらっしゃる皆さん、どんどん好きな曲を吹いていきましょうね。自己満足の世界なんですから、全曲吹けなくたっていいんですよ。吹きたいところだけ吹けばいいと私は思います。

 

このライネッケの協奏曲も、最初の2小節ちょっとのソロのところだけを吹いたのでもいいと思いますよ。私はよくこの箇所を、イメージトレーニングのサンプルに提案しています。

 

ぜひ吹いてみてください。前奏のオケの響きを想像して、たっぷり息を取って、体の重心を整えて、最初のFisを自分のタイミングで吹く。もうね、Fisだけを吹くのでも相当なイメトレになります。

 

気持ちいいですよ〜

 

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もう、楽譜の感じからして爽快感が満ちている。